経済産業調査会のオンライン知的財産セミナーの講師を務めます
10月29日、11月5日開催の経済産業調査会のオンライン知的財産セミナー「裁判例から紐解くコンピュータソフトウエア関連発明の特許明細書作成およびチェックのポイント」の講師を務めます。
お申し込みはこちらの申込フォームとなります。皆様奮ってご参加ください。
日 時
(前編)2021年10月29日(金)
(後編)2021年11月5日(金)
14:00~16:30 途中休憩あり
(Zoomによるオンライン開催)
聴 講 料
前・後編 両日御参加
会員(普通・特別) 8,000円(税込)
一 般 16,000円(税込)
10月29日(金)前編のみ御参加
会員(普通・特別) 4,000円(税込)
一 般 8,000円(税込)
11月5日(金)後編のみ御参加
会員(普通・特別) 4,000円(税込)
一 般 8,000円(税込)
セミナー概要
近年、第四次産業革命が推し進められ、IoTやAI等の新たな技術が進展する中、ICTを利用してビジネス方法を実現するビジネス関連発明の利活用に注目が集まっています。ビジネス関連発明の特許出願件数は、2000年に生じた出願ブーム後に一旦は減少傾向となったものの、モノからコトへの産業構造の変化が進む中で2012年頃から現在に至るまで増加傾向にあります。このようなビジネス関連発明は、発明の実施において主にソフトウエアを利用するコンピュータソフトウエア関連発明として規定することができますが、特許明細書を作成するにあたり一般的な物の発明とは異なる様々な留意点があります。また、裁判例でも他の分野の特許権と異なり、最近まで特許権侵害を容易に認めない傾向がありました。
本講義はこのような点を鑑みてコンピュータソフトウエア関連発明の特許明細書の作成にあたり様々な落とし穴を裁判例を踏まえながら解説するとともに、特許権侵害が認められたり特許権者が勝訴的和解をした最近の事例について紹介します。また、最近はAI関連発明の特許出願が増加しておりますが、AI関連発明の権利化で注意すべき点についても概説します。
是非多数ご参加くださいますようご案内申し上げます。
◆◇◆◇プログラム◇◆◇◆◇◆◇
(前編・10月29日)
1.日米におけるコンピュータソフトウエア関連発明の歴史
・米国における1990年代のビジネスモデル特許の動向
・日本における2000年前後のビジネスモデル特許の動向および2002年特許法改正について(「プログラム」を発明として追加)
2.コンピュータソフトウエア関連発明の発明該当性および産業上の利用可能性の要件
・自然法則の利用について
・ソフトウエアとハードウエア資源との協働とは
・ソフトウエア関連発明における進歩性の判断
3.複数主体について
・サーバ装置とクライアント端末が一の発明を分担して実施する場合の権利行使の問題
・サブコンビネーションに関する課題
・外国にサーバ装置が置かれている場合は?
4.クレームのカテゴリーについて
・方法クレーム、プログラムクレーム、装置クレーム、システムクレーム、記録媒体クレーム、およびデータ(データ構造)の各カテゴリーの解説
・権利行使時における実施の態様とクレームのカテゴリーの関係
(後編・11月5日)
5.侵害の立証容易性を高めるクレームの表現方法
・入力手段、記憶手段、通信手段、出力手段をクレームでどのように規定するか
・装置感で送受信される情報をクレームで規定する上で気をつけるべきことは?
6.侵害訴訟に向けた訂正審判および分割出願戦略
・侵害サービスにターゲットを絞った訴訟提起前の訂正審判
・分割出願で事件を特許庁に継続させ続けることによる侵害サービスへの当て込み戦略
7.AI関連技術について特許権を取得する際に注意すべき点
・AI関連発明の最近の特許出願動向は?
・AI関連発明の権利化手法や実務上の留意点について
8.外国出願を見据えたコンピュータソフトウエア関連発明のクレームおよび実施形態の書き方
・アメリカ出願における101条の特許適格性および112条(f)のミーンズプラスファンクションクレームの問題
・ヨーロッパでは技術的特徴と非技術的特徴を含む請求項の進歩性判断がどう行われるか
・中国におけるコンピュータソフトウエア関連発明の近年の動向
9.特許以外の知的財産によりコンピュータソフトウエア関連発明を保護する方法
・優れたグラフィックユーザインターフェース(GUI)は意匠権により保護可能
・プログラムを著作権、不正競争防止法で保護できるか